開店直後の売場を、カゴを何個も載せたカートを押して歩く従業員がいます。棚から商品を取ってはカゴに入れ、また次の棚へ。お客様の買い物のように見えて、やっていることはまったく違います。
あれがピックカートです。自分のためではなく、誰かのために商品を集めるカートです。
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ピックカートとは
カゴやコンテナを複数載せて、売場やバックヤードを回りながら商品を集める(ピッキングする)ためのカートです。棚の間を細かく動けるよう、ショッピングカートに近い大きさで作られているものが多く、カゴを段ごと・列ごとに分けて載せられます。
見た目は似ていても、ショッピングカートとは使う人も目的も違います。
| ピックカート | ショッピングカート | |
|---|---|---|
| 押す人 | 従業員 | お客様 |
| 載せるもの | カゴやコンテナを複数 | 買い物カゴ1〜2個 |
| 目的 | 注文や補充の商品を集める・仕分ける | 自分の買い物を運ぶ |
| 売場での立場 | お客様に道をゆずる側 | 売場の主役 |
どこで、いつ使うか
注文の商品を集めるとき。店の売場から商品を集めて届ける、店舗型のネットスーパーや注文品の準備では、ピックカートが主役です。注文ごとにカゴを分けて載せ、売場を一周しながら、それぞれのカゴに商品を入れていきます。
品出し・仕分けのとき。バックヤードの在庫から、売場ごとに出す商品をカゴに分けて集める。補充する棚の順番に並べておけば、売場で迷わずに品出しできます。
ピッキングを早くするのは、カートより段取り
ピックカートを使っても、売場を行ったり来たりしていては時間がかかります。早く集める人は、歩く順番を先に決めています。
集める商品のリストを、売場の並び順に並べ替える。商品がどこにあるかは、ロケーション(商品の置き場所)で確かめる。冷蔵品や冷凍品は最後に集めて、カートに載せている時間をできるだけ短くする。売場を一方通行で一周するように回れば、同じ通路を二度通らずに済みます。
新人がやりがちな失敗
- 営業中の売場で、お客様の前を横切る/ピックカートは売場の主役ではありません。お客様が棚の前にいたら待つか、先に別の棚へ回ります。通路の真ん中に止めず、片側に寄せます。
- カゴを取り違える/注文ごとにカゴを分けているのに、隣のカゴに入れてしまう。カゴごとの番号や札を、入れる前に必ず確かめます。
- 冷蔵・冷凍品を先に集める/売場を回っているあいだに温度が上がります。冷やす商品は最後です。
- 重いものを上の段や上に積む/下のカゴの商品がつぶれ、カートの重心も上がります。重いもの・硬いものは下へ。
選ぶときの基準
ピックカートは種類が多く、値段の幅も広い備品です。選ぶときは次の3つを見ます。
- カゴの載せやすさ/店で使っているカゴやコンテナが、何個、どう載るか。カゴを出し入れしやすい形か。
- 横幅/売場のいちばん狭い通路を通れるか。お客様のショッピングカートとすれ違えるか。
- 押しやすい高さ/長い時間押し続けるカートなので、取っ手の高さが体に合うかで疲れ方が変わります。
ピックカートの一例です。
あわせて調べたい言葉・備品
- ロケーション(用語集)
- 品出し(用語集)
- 温度管理(用語集)
- ショッピングカートとは(備品の解説)
- 六輪台車とは(備品の解説)
- 01 運ぶ・移動する(備品の一覧)
カートを押す前に、歩く順番を決める。ピッキングの速さは、そこでほとんど決まります。
