バックヤードの床に、オリコンが3つ積まれている。中身は売場に出す前の商品。急いでいるとき、新人がいちばんやってしまうのがこの「とりあえず床に置く」です。
ミニキャリアは、その「とりあえず」をなくすための道具です。運ぶための台車というより、床に置かないための台車です。
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ミニキャリアとは
小さな台に車輪が付いた、背の低い台車です。取っ手はなく、オリコンや番重、段ボールなどを下に敷くように載せて使います。
現場では「ミニキャリア」のほか、「小型台車」「ドーリー」とも呼ばれます。通販で探すなら「ドーリー」「コンテナ台車」の名前でも見つかります。
どこで、いつ使うか
いちばんの役目は、商品やコンテナを床に直置きしないことです。納品されたオリコン、仕込み済みの材料を入れた番重、売場に出す前の段ボール。いったん置いておくものは、床ではなくミニキャリアの上に載せます。
載せたままなら、少しの距離はそのまま転がして運べます。冷蔵庫の中で場所を空けたいとき、品出しの順番に並べ替えたいとき、積んだコンテナを持ち上げずに動かせます。動かすときは、上のコンテナではなく、下のほうに力を入れて押します。上を押すと、積んだコンテナが倒れます。
なぜ、床に置いてはいけないのか
理由は2つあります。
1つ目は衛生です。バックヤードの床は、台車の車輪や人の靴が一日中行き来する場所です。床に置いたコンテナや番重の底には、その汚れがそのまま付きます。積み重ねれば、底の汚れは下のコンテナの中身に移ります。食品を扱う売場では、これは見た目の問題ではなく、商品の安全の問題です。
2つ目は、仕事の段取りです。床に置いた荷物は、運ぶたびにかがんで持ち上げることになります。重いオリコンを床から何度も持ち上げれば、腰を痛めます。ミニキャリアに載せておけば、持ち上げずに転がすだけで済みます。
新人がやりがちな失敗
- 空のミニキャリアを通路に置きっぱなしにする/背が低いので、足元にあっても目に入りません。踏めば車輪が滑って転倒します。使わないときは決められた場所に戻します。
- 止めておくときに車止めをかけない/荷物を載せたまま、わずかな傾きや体が当たっただけで動き出します。置いておくときは車止めをかけます。
- コンテナを高く積みすぎる/台が小さいぶん、高く積むと押したときに倒れます。
- 上のコンテナを押して動かす/力が上にかかり、積んだコンテナが崩れます。押すのは下のほうです。
選ぶときの基準
ミニキャリアは安価な備品ですが、店で使っているコンテナに合わないと役に立ちません。次の3つを確認します。
- コンテナの寸法/店で使っているオリコンや番重の底が、ぴったり収まる大きさか。小さすぎると載せたコンテナがはみ出し、大きすぎると中でずれます。
- キャスター/重いコンテナを載せても軽く動くか。止めておくための車止め(ストッパー)が付いているか。
- 保管しやすさ/使わないときに、どこにどう片付けられるか。台数が増えるほど、置き場所の問題が大きくなります。
ミニキャリアの一例です。
あわせて調べたい言葉・備品
- ミニキャリア(用語集)
- オリコン(用語集)
- 番重(用語集)
- 定位置管理(用語集)
- 平台車・カット台車とは(備品の解説)
- 02 入れる・保管する(備品の一覧)
- 01 運ぶ・移動する(備品の一覧)
- 用途別専用カートとは(備品の解説)
床に置きたくなったら、その前にミニキャリアを1台。それだけで、商品もバックヤードも、ずっときれいに保てます。
