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並べる・見せる
商品は、並べた瞬間に売れるのではありません。取りやすくなった瞬間に売れます。きれいに積まれているのに動かない棚は、たいてい「見せる」ことだけが目的になっています。
商品を売場へ出し、棚へ並べ、見やすく整えるための備品をまとめました。スーパーの売場づくりでは、ただ商品を並べるだけでは足りません。補充のしやすさ、お客様の見やすさ、商品が崩れにくいこと、通路を邪魔しないことまで考えて備品を選ぶ必要があります。
探しているのは、どんな道具ですか?
品出し・売場補充
品出しカート
補充する商品や段ボール、コンテナなどを載せて、バックヤードから売場へ運ぶためのカートです。積載量よりも、営業中の売場でどれだけ邪魔にならないかが選定基準になります。
現場メモ|品出し中のカートは、その棚の前に立つ壁です。お客様はカートを避けて通り過ぎ、その日その棚の前では足が止まりません。だから品出しは「早く終わらせる」より「どこに置くか」のほうが売上に効きます。通路の片側を完全に塞ぐ幅のカートを買った店は、混雑時間帯に補充ができなくなります。
見るポイント:横幅、荷台の高さ、小回り、キャスター音、売場で邪魔にならない大きさ。
品出しカートを詳しく見る →高い場所への補充
踏み台・脚立
高い棚の商品補充や、売場上部のPOP・備品を扱うときに使います。売場で使う以上、作業者の安全とお客様の安全を同時に考える必要がある備品です。
現場メモ|天板に「ここに乗るな」と書いてある面へ、急いでいる人間は必ず乗ります。そして営業中の高所作業で本当に怖いのは、落ちることより落とすことです。上から缶や瓶を一本落とせば、下にいるのはお客様です。脚立を立てたら、まず下を確認する。それだけで防げる事故が大半を占めます。
見るポイント:高さ、安定性、滑り止め、収納時の大きさ、持ち運びやすさ。
踏み台・脚立を詳しく見る →特売・催事・大量陳列
陳列ワゴン
特売商品、季節商品、催事商品などを、まとめて目立たせて販売するための什器です。量そのものが訴求になる売場なので、減り方の管理まで含めて機能します。
現場メモ|ワゴンは底が見えた瞬間に止まります。同じ商品でも、山があるうちは「売れている」、底が見えると「売れ残り」に読み替えられる。だからワゴンは商品を減らすための什器ではなく、山を維持するための什器です。減ったら詰め直すか、小さいワゴンへ移す。キャスターのロックを忘れると、お客様が寄りかかった瞬間に動きます。
見るポイント:容量、高さ、移動のしやすさ、売場スペース、商品が取りやすいか。
陳列ワゴンを詳しく見る →棚割り・陳列調整
棚板
商品サイズや売場構成に合わせて、陳列棚の高さや段数を調整するための基本的な備品です。棚割りを実際に成立させるのは、図面ではなくこの一枚です。
現場メモ|棚の高さは、商品の高さで決めると失敗します。商品の上に指が二本入る余裕がないと、補充のたびに斜めに差し込むことになり、その数秒が毎日積み上がる。そして棚ダボの位置を変えた記録を残さない店は、次の棚替えで誰も元に戻せません。メーカー規格が違う棚板を混ぜると、耐荷重も変わります。
見るポイント:棚の規格、幅、奥行き、耐荷重、取り付け位置。
棚板を詳しく見る →商品を整えて見せる
仕切り板
商品同士が混ざったり倒れたりするのを防ぎ、種類ごとに整えて陳列するための備品です。見た目を整えるためというより、翌朝の作業時間を削るための道具です。
現場メモ|仕切りのない棚は、開店前の前出しに時間がかかります。一日でお客様が崩した並びを、毎朝ゼロから作り直しているからです。ただし細かく仕切りすぎると、フェイス変更のたびに全部外す羽目になる。売れ筋が動く売場ほど、仕切りは粗くしておいたほうが結果的に回ります。
見るポイント:高さ、奥行き、棚との固定方法、商品サイズとの相性。
仕切り板を詳しく見る →商品落下・前倒れ防止
商品ストッパー
棚の前面で商品を支え、前へ倒れたり売場側へ落下したりするのを防ぎます。安全のための備品ですが、付ければ付けるほど良いという性質のものではありません。
現場メモ|ストッパーがあると、人は安心して積みすぎます。落下防止のために付けたものが、積載量を増やす免罪符に変わる。もうひとつ、高さのあるストッパーは商品を取りにくくします。お客様が持ち上げないと取れない棚は、売れない棚です。守るべきは商品ではなく、商品を取る手のほうです。
見るポイント:高さ、透明性、固定方法、商品の取り出しやすさ。
商品ストッパーを詳しく見る →吊り下げ陳列
フック・ネット什器
袋物、小物、雑貨などを吊り下げて陳列するときに使います。限られた売場スペースを縦方向に活用できます。
現場メモ|フックで見るべきは、何袋掛かるかではなく、最後の一袋が取れるかです。奥に一つだけ残った商品は、誰も手を伸ばしません。取れないのではなく、取りにくい時点で存在しないのと同じになる。先端が上へ曲がっていないフックは、お客様が引いた拍子に手前の商品ごと落ちます。耐荷重を超えたフックは、根元から静かに垂れてきます。
見るポイント:フック長、耐荷重、商品の厚み、補充のしやすさ。
フック・ネット什器を詳しく見る →商品を目立たせる
平台・展示台
季節商品やおすすめ商品をまとめて見せるための陳列台です。売場中央やエンドなどで使われます。一台で売上を作りますが、一台で売場全体を殺すこともあります。
現場メモ|平台に商品を高く積むと、その先の売場が見えなくなります。奥が見えない通路へ、お客様は入りません。平台単体の売上は上がっているのに、その裏側の棚が全部落ちる。この現象は数字を部門別に見ているだけでは絶対に気づけません。積み上げの上限は、目線ではなく胸の高さで切るのが安全です。
見るポイント:高さ、奥行き、通路幅、商品量、見通しを遮らないか。
平台・展示台を詳しく見る →価格・おすすめを伝える
POPスタンド
価格、商品特徴、おすすめポイント、催事案内などを、お客様に分かりやすく見せるための備品です。設置より、外す作業のほうが管理上は重要になります。
現場メモ|商品は入れ替わるのに、POPだけがその場に残ります。先週の特売価格を掲げたまま今週の商品が並んでいる売場は、お客様から見れば表示価格と違う商品を売っている店です。指摘を受ければ言い訳はできません。差し替えを「気づいた人」に任せず、外す担当と時刻を決めている店だけが、この事故を起こしません。
見るポイント:高さ、設置場所、紙サイズ、転倒しにくさ、交換のしやすさ。
POPスタンドを詳しく見る →補充商品を近くに置く
商品ストッカー
売場へ補充する商品を一時的に保管し、必要なときにすぐ補充できるようにするための設備・収納です。作業効率を上げる一方で、在庫の見え方を歪める側面もあります。
現場メモ|売場近くの補充在庫は、バックヤードの在庫表に載りません。誰の管理下でもない在庫が生まれ、発注のときに数えられない。「棚に無いから発注する」を繰り返した結果、ストッカーの奥から同じ商品が段ボールごと出てくる。便利さの代償は、たいてい過剰在庫という形で回収されます。
見るポイント:容量、売場からの見え方、取り出しやすさ、補充頻度。
商品ストッカーを詳しく見る →どれを使えばいい?
並べただけでは、売場になりません
陳列備品の良し悪しは、商品を載せている時間ではなく、補充する人の手の動きで決まります。取り出しに一手間かかる什器は、忙しい時間帯に必ず後回しにされ、そのまま欠品として一日を終えます。整った売場は、几帳面な人がいる店ではなく、雑にやっても崩れない備品を選んだ店にできます。
もうひとつ見落とされやすいのが、売場の「見通し」です。目立たせるために積んだ商品が、その先の棚を隠していないか。通路に出した什器が、カートのすれ違いを止めていないか。ひとつの売場を伸ばして、隣を落としていないかは、部門別の数字だけを見ていると気づけません。
個別ページでは、陳列の見た目だけでなく、補充のしやすさ、通路への影響、安全性、交換や撤去まで含めた使い勝手を紹介していきます。